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帰って来たショタしょたショータ(#^.^#)!

思春期ショタ、思春期少年の二次元ショタ作品のレビューとショタ小説を扱ってます!
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思春期ショタ家族 後半 最終回

思春期ショタ家族 後半 最終回



父「お前の母さんが会いたがっている……」

修学旅行が終わって、うきうきしていた空気が一気に期末ムードになって間もない、ごく普通の日常で、何気なく終わるかと思われた平凡な1日の終わりに唐突にそう言われた。
そして、その週の日曜日、オレは本当の母さんと会う事になった。

ちなみに離婚の理由は仲が悪いからっていう理由ではなく、故郷を離れたくない母親とどうしてもやらなければならない、やりたい仕事がある父親との方向性の違いだったらしい。

つまり離婚の原因は、母さんが今住んでいる島を離れたくなかったからだったらしい。
父さんは本島に転勤になった事により、父さんはオレが、母さんは康を引き取る事になった。

土曜日、母さんとの待ち合わせにしている、オレの家の近くのゲストに父さんと一緒に向かう。
ゲストの中には母親らしき人はまだ来ていないようだった。

父「ゲストなんて久しぶりだな~」
健「……」

本当の母親との記憶は全くないと言ってもいい。
聞いた話によるとオレが物心つくまではとある超田舎街で父さんと一緒に暮らしていたらしい。
しかも、オレには双子の弟がいるらしい。

もうわけわかんないよな~!
中3の1学期の期末の大事な時期にさ~!
やっと新しい家族にも馴染んで来ていい感じだって時にさ~!
いきなり本当の母親が会いたがってるだなんて……。
しかもオレには双子の弟までいるなんて!

驚天動地だよ!
作者の陰謀だよ!
プンスカコケコッコ―だよ!

とにかく心臓がバクバク言う。

父「緊張してるか?」
健「べ、別に……」

本当はしてるけどね。

しばらくして、女性がこちらに向かってくる。

健「……」

結構綺麗だ。
それにちょっぴり可愛い系?
この人がオレの本当の母親?

母「久しぶりね……恭介さん、それに健……」
健「……」

花を見るような慈しむような、そんな優しい目線だった。
ちなみに恭介さんとはオレの父親の名前だ。

父「久しぶりだね、鈴」

鈴とはオレの本当の母親の名前。

母「ええ、健、大きくなったわね」
母「でも、康とはちょっと雰囲気も顔立ちも少し違うわね、双子なのにね」

母さんはそう言って「ふふ」と笑う。

父「双子と言っても二卵性双生児だからな、一卵性見たく瓜二つってわけにはいかないさ」
母「そうね、でも健、康と同じで凄く可愛いのね」

そう言って「うふふ」と笑う。

母「でも下の毛はもう生えたのかしら~」
健「…なっ!?」
母「うふふ……顔赤くしちゃって、可愛い~」
父「ふふふ、ぼーぼーだよな~」

こいつら、思春期の息子に向かって何言ってんだよ~。
普通息子にそん事聞くかよ~!

母「きゃ~! そんな可愛い顔してぼーぼーなの~? 見せてー! 成長した息子の息子を見せて~!」
健「やだよっ!? 息子に何言ってんのっ!?」


それから数十分そんなくだらない雑談が続いた。
そして照りたるバーグを食べ終わる頃に気になっていた事をオレは聞いた。

健「ねえところで、オレに双子の弟がいるの?」
母「ええ、いるわよ……やっぱり覚えてなかったかしら?」
健「うん……」
父「健も康も小さかったからな~」
母「二人共すごく仲良かったのよ……」
母「いつも何するにも一緒で、本当おしどり兄弟だったわ……」

健「ふ~ん……」
母「私たちが離婚して、離ればなれになる時なんて、もう二人共離れたくないって泣きじゃくって大変だったのよ」
母「それで、健と康はお互いをぎゅって抱きしめあいながらいつか一緒に暮らそうねって泣きながら約束していて……」
母「本当私の都合で二人を離しちゃって……本当ごめんね……」

小さい頃は双子の弟とは仲が良かったんだ。
正直実感ないけど、でも胸が少しちくっと痛む。

健「オレの弟の康君って今……母さん、と暮らしているんだよね?」
母「そうよ、本当はこの事、あなた達が16歳になったら打ち明けるつもりだったのよ、」
父「江戸時代の16歳は元服だからな~」

元服って意味わかんない。
今は江戸時代じゃないのに……。

母「それでね今日は大切な話があって来たの」
健「大切な話……?」
母「ええ、今、康が大変なのよ……」
健「……大変……?」
母「その……康とあなたが離れた後、康には楓君っていう友達ができたの……」
母「その大切な楓君が一か月程前に海で溺れて亡くなっちゃったのよ……」
健「えっ……」
母「それで康はショックを受けて、学校にも行けてないのよ……まあ鬱病っていうのかしら?」
健「うつびょう……?」
父「精神的な病って事だ……」

実の弟にそんな事があったなんて……。
友達が亡くなるって辛いよな。
自分ももし信介や悠斗……それに翔にもしもの事があったらと思うと胸が痛くなる。
オレだってショックを受けるに決まってる。
精神的にもおかしくなっちゃうよ。

健「そうなんだ……」

母「それで今日は健にお願いがあって来たの……」
健「お願い……?」

母「私と康と健の三人で一緒に暮らして欲しいの……」
母「今康は一人ぼっちですごく苦しんでいるの……」

健「えっ……」

母「もうすぐ夏休みでしょ? だから今通っている学校は一学期末まで通って、それからは転校して私たちの家に来て一緒に住んでほしいの……」
健「……」

頭に衝撃を受けたような感覚だ。

健「え……?」

つまりオレだけ康や本当の母さんがいる所に転校って事……?
つまり、翔や明君、信介や悠斗と別れる事になる。

母「康はね、健の事を最近思い出したの……」
母「それで私は、あなたと康で昔撮った小さい頃の写真がいっぱい入っているアルバムを見せてあげたのよ……」
母「最近そのアルバムを康は大切そうに見ているわ……」

健「うぅ……」

でも、血の繋がった康が今辛い思いをしているんだ。
やっぱり兄としてはいかないといけないと思う。

しかも康はオレの事を思ってくれている。

でも……寂しい。
母さんの住んでいる所は本島から離れた小さな島だ。
電車とかで今住んでる所までいける距離なんかじゃない。


母「……」
母「勿論、今お父さんと向こうのお義母さんとそれに弟とお兄さんの四人で暮らしているって事はわかっているわ……」
母「ここから離れて寂しい思いを健がするって事も重々承知しているわ……」
母「だから、無理に一緒に暮らしてとは言わないわ……」
母「考えておいてくれるかしら」

そう言って母さんはにっこりほほ笑むと俯くオレの頭を撫でた。
オレ、母さんの前で今どんな顔してるんだろう……?


母さんと別れた後、父さんは言った。

父「無理しなくていいからな……どっちを選択したとしても健は間違っていない」
健「父さん……」

父さんはオレの肩を叩いて歩いて行った。

オレは一人だけ散歩して帰る事にした。
散歩の途中公園に寄った。

公園のブランコに腰かける。

康と一緒に暮らすか……。

翔や明君と一緒の生活を続けるか……。


確かに数年ぶりに会った母さんは優しかった。
綺麗だし、可愛いしちょっぴりお茶目でもあった。
血の繋がりで言えば康と母さんとオレの三人で暮らすべきなんだろう。

でも……
そもそも康とは離れている時間が長かったから、血がつながっているとはいえ正直実感ない。

母さんだってそうだ。
離れている時間が長かったからいきなり本当の母さんだって言われても……。

母さんだったら今の義母さんだっているし……。
兄弟といえば、翔と明君だって兄弟だ……。

オレが康と一緒に暮らしたからと言って元気になるってわけでもないじゃんか。
そりゃ、いつかは会いたいとは思うけど……。

やっぱりオレは今のままの生活でいいんだ。
翔や明君、それに信介や悠斗達と別れたくない。

一緒に暮らす道でなくても、康を支えてあげる道もあるはずだ。


でも……


―――健と康はお互いをぎゅって抱きしめあいながらいつか一緒に暮らそうねって泣きながら約束していて……


母さんの言葉が胸に過る。
康はオレの弟なんだ……。
その弟が苦しんでいるんだ……。


健「ううう~」

頭がぐらぐらしてきた。
どうしたらいいかわかんない。



****

健「ただいま……」
義母「おかえり、健君」
明「おかえり」

家に帰るとキッキンから義母さんと手伝いをしている明君が笑顔で迎えてくれた。

健「父さんは?」
義母「お部屋でテレビ見てるわよ」
健「そうなんだ……ってか今日のご飯なに?」
明「うん、健君の好きな肉じゃがだよ」
義母「特別にお肉たっぷりよ~ もう少ししたらできるからね」

明君と義母さんはそう言いながら笑顔をオレに向けた。

健「……うん、ありがと……」

オレは部屋に向かう。
部屋に入ると翔が机に向かって勉強をしている。

健「翔、ただいま」
翔「ああ……」

翔はそっけなく返事をする。
相変わらずだ。

健「……」

ベットに寝ころんで読みかけの漫画を読む。

健「……」

頭に入って来ない。
あの事が頭から離れない。

健「はぁ……」

ベットの上で何回もごろごろと寝返りを繰り返す。

翔「何かあったのか?」
健「えっ、い、いやっ…そのっ……べつに……」

やばっ、今の不自然だったよな……。
動揺しているのがバレバレだろうな……。

翔「今日、母親に会ってきたんだろ」
健「あっ…う、うん……」
翔「……どうだった?」
健「う、うん……すごく……いい人だった……よ……?」
翔「あっそ……」

翔はじとーっとオレの顔を見た後、すぐに机に向かって勉強を再開した。
オレの変な態度を察しているはずなのに、翔はそれ以上追及して来なかった。

翔らしいっていえば翔らしいけど。
でも今はそんな翔の配慮にほっとした。

今は考えがまとまっていないから翔にも話せる心境じゃないし……。




****


「タケ兄、あそこに川があるよ、入ろうよ!」
「まてよ、コウ、入っちゃ危ないだろ!」

いきなり走り出す小さな子供をオレは追いかける。
オレもその小さな男の子と同じくらいの背丈だ。

「ちょっとぐらい大丈夫だよ」
「うわっ!」
「コウっ……!?」

コウと呼んでいる男の子は川に入ったと同時に足を滑らせ尻もちをついた。

「……ぐすっ……うわああああんっ!」

転んで大きな声で泣きはじめる男の子に急いでオレは駆けよる。

「もー! だから危ないって言っただろ?」
「うわああああんっ!」
「コウ立てるか……?」
「タケ兄~! ぐす……うわあああんっ!」
「ったく、泣くなって男の子だろ……?」

オレはその男の子を抱きしめた。

「タケ兄~! うわあああん……」
「ったく~ コウは本当に泣き虫だよな」

男の子はオレの胸にしがみついて泣きじゃくる。


場面は切り替わる。

「また泣いてるのか? そんなに泣くなよ! 男の子だろ……」
「ぐすっ……だって、だって、なんで僕たち家族なのに離れ離れになんちゃいけないんだよ!」
「……そんな難しいことオレわかんないよ……」
「ぐすっ……」
「泣くな、康、いつか、いつか必ず一緒に暮らせる時がくるって……」

オレも泣きそうだけど、凄く切ないけど、我慢してオレはその男の子を抱きしめた。

「うう……いつかっていつなの? ぐすっ」
「いつかだよ……うぅ……」

我慢しきれなかったのか、オレも泣き出した。

「離れ離れなんて僕、嫌だよっ! 健にいっ! うぅ……」
「オレだっていやだよっ! ずっと康と一緒にいたいよっ!」

お互い抱きしめあってオレもその男の子も泣きじゃくった。
泣いて泣いて泣きまくった。

「うう……でもしょうがないんだ……」
「ぐすっ……」
「大丈夫だよ、いつかまた一緒に暮らせるよ」
「いつかっていつ……?」
「わかんない……でもいつかまた一緒に暮らそう、ねっ」
「うう……ぐすっ……うん…うん……」

男の子はオレの身体をぎゅっと強く抱きしめた。

連日見ていたこの夢はオレの幼い記憶だったんだ。
その記憶から今まで目を背けていたのかもしれない。


****

この風景が遠ざかる。
意識が別の世界に吸い込まれるようだ。

健「……」

目を開けると見慣れた天井が視界に入って来た。
ここが現実の世界だったようだ。

時計を見るとまだ朝の六時だ。
今日は日曜日のはずなのにこんなに早くに目が覚めるなんて……

健「…ぐすっ……」

目には涙が溢れていた。
オレは泣いていた。

思いだした。
夢に出て来たのはオレの幼い頃の記憶の一部だ。

オレには双子の弟がいた。
凄く仲が良かったんだ。

そんなオレ達兄弟はある時家庭の事情で離ればなれになった。
離ればなれになる前、弟といつかまた一緒に暮らそうって約束した。

時が流れ今弟は大事な友達を失って苦しんでいる。
こんな時こそオレがいかなきゃいけないんだ。

康にとってはオレがただ一人の兄弟だから。

オレには血は繋がっていないけど、翔や明君がいる。
でも翔には兄弟はオレしかいないんだ。

翔や明君にこの事を話さなちゃ。
寂しいけど……。

翔はどう思うだろう?
仲良くなれたのに……。

言いにくい。
頭がごちゃごちゃして来た。

起き上がって二段ベットから降りる。
二段ベットの下を覗きこむと、まだ眠っている翔の姿があった。

健(……翔)

大好きな奴の寝顔を見て胸が苦しくなる。
可愛い顔して寝てる。

普段は生意気だけど、時々さりげなく優しい奴。
素直じゃないけど、時々見せてくれる笑顔が可愛い奴。
オレの大好きな、かげがえのない家族だ。

翔が起きたら言わないと。
言わないとな……。


****

朝ごはんを食べ終わった後、部屋でくつろぐ翔に声をかける。

健「翔……」
翔「ん……?」
健「話があるんだ」
翔「うん、なに」
健「その……」

オレは昨日の事を翔に話した。
翔は黙ってオレの話を聞いてくれた。


翔「で、要約するとお前に双子の弟がいて、お前はその弟の家に行くって事……?」
健「うん……今大変な時期みたいで……」
翔「そうかよ……」

翔はそう言って唇を噛みしめた。

健「……翔、ごめん……」
翔「べつに、勝手にすればいいだろ……」

翔はそう不機嫌そうに言った。

健「……翔……?」
翔「なんだよ……」
健「怒ってる?」
翔「なんで、オレが怒る必要があるんだよ」
健「う、うん……ごめんな……翔……」
翔「塾行って来る」

拗ねてるような怒っているような顔をしながら部屋を出て行った。
今日は塾が無い事をオレは知っている。

翔はそれだけオレと離れる事を寂しいって思ってくれてると思うと嬉しくあるし、その倍以上に切なさが溢れて来る。

健「翔、ごめん……」

泣きそうになる。
でも自分で決めた事だから泣いちゃだめだ。


****

その後オレは父さんと義母さんと明君にも双子の弟と暮らす事を言った。
父さんと義母さんは優しくオレの頭を撫でてくれた。

その後、明君と二人きりになる。

明「寂しくなるね……」
健「うん……」
明「翔にも言ったの?」
健「うん……」
明「そっか、だからあんな不貞腐れて家から出て行ったんだね」

明君は少し笑いながら言う。

健「……ごめんね、せっかく家族になれたのに……」
明「ううん……僕達の事は気にしないで、それよりも弟の康君の傍にいてあげてよ」
健「うん……」
明「離れても僕達は家族だからね……?」
健「うん、ありがとう……」

明君はオレの頭を優しく撫でてくれた。



部屋に戻って自分のベットに横になる。
色々話して疲れた。

健「ふああっ……少し寝よう……」

色々精神的に疲れたし。
こんな時は寝るのが一番……。

だんだんと意識が薄れていく。



****

健「ふああっ……」

う~ん……良く寝た。

少し起き上がって伸びをする。

健「う~ん……あっ……」

机には翔が座って読書をしていた。

健「翔、帰ってたんだ」
翔「ああ……」

オレはベットから降りて翔の座る机の前に行く。

健「ってか何読んでるの?」
翔「お前には難しすぎる本だ」
健「ああ、そうかよ……」

健「……」
翔「……」

それからお互い沈黙になる。
しばらくの沈黙の後、先に口を開いたのは翔だった。

翔「いつ行くんだよ……」
健「……えっと、8月」
翔「そうかよっ」

翔は不機嫌そうにページをめくる。

健「翔、怒ってる……?」
翔「怒ってないし」
健「嘘だ……」
翔「嘘じゃない」
健「嘘だ、絶対怒ってるだろ!」
翔「怒ってないって言ってるだろ!」

オレ達はいつの間にか声を荒げていた。

健「いやっ!絶対怒ってる!」
翔「怒ってないっ! しつこいなっ! とっとと実の弟の所でもなんでも行っちゃえばいいだろっ!」

その言葉がぐさってささる。
翔の本意じゃないって事はわかってるのに……。

健「ぐすっ……うぅ……」

泣きたくなかったのに……
涙が込み上げて来る。

翔「……なんでお前が泣くんだよ……」
健「ごめん…ぐすっ…うぅ……っ」
翔「……っ……」

本当ださい。
兄のオレが泣いちゃうなんて……。

健「ううう……うわーん!」
翔「な、泣くなって……悪かったよ……」

翔はそんなだらしないオレを抱きしめる。

翔「お前、オレの兄貴なんだろ……」
健「ぐすっ…うぅ……」
翔「泣くなよ……」
健「ごめん……ぐすっ……」

****


それから数日が経過した。
その数日のうちに手続きやら荷物を少しずつまとめたりとかしていた。

期末テストの結果は散々だった。

翔とはあれからどこかよそよそしくされてるって感じだ。
仲が悪いってわけじゃないけど……なんか距離感を感じちゃう。

夏休み始まったら転校しちゃってもう会えなくなるのに。

夏休み直前の終業式終了後。
オレはクラスのみんなの前で挨拶をする事になった。

田沼先生「え~ 皆さんご存じですが、 え~ 残念ですが~ え~ 清水健君が転校する事になりました~ え~」
田沼先生「清水健君、最後にご挨拶お願いします~」

健「えっと……この度転校する事になりました みんなと別れるのは辛いけど、でもラインとかも繋がってるし気軽に連絡くれると嬉しいです」

そんな適当な挨拶をした後、クラスではオレとの別れを惜しむ声が続々と聞かれた。
握手会をしたり、お別れ会とかもしてくれた。

こうして最後のここでの学校は終わった。
二学期からは別の学校へ転校する。

もうこの学校に来る事はない。
そう思うと名残惜しい。

最後の下校は、オレと翔と悠斗と信介の仲の良い四人で帰る事になった。

信介「健が向こうに行くのって八月だっけ?」
健「うん……」
悠斗「もう荷物とかまとめてるの」
健「うん、まーね……」
悠斗「寂しくなるね」
健「うん、ごめん……」
悠斗「別に健は悪くないでしょ?」
信介「はぁ、今まで一緒だったのにな~ 翔ともせっかく仲良くなったのにな~」
翔「……」
悠斗「こうして一緒に帰るのももう最後か……」
健「うん……」
信介「まあ、健が向こう行くまでにまだ日付もあるし、いっぱい思い出作ろうぜ!」
悠斗「そうだね! 健、プール行こうよ、翔もいいでしょ?」
翔「まあ、別にいいけど……」
健「うん、プールいいね」
信介「じゃあ、明日はプールなっ!」
翔「夏休み初日からかよっ」
信介「いいだろ~! 健がいるのあと10日しかないんだし~」
悠斗「あと、カラオケとかも行きたいな~」
信介「いいね~!」

そんな会話をしながら帰った。


****



二人と別れた後、オレと翔は二人になる。

翔「はぁ……あいつらといると本当疲れる」
健「へへ、信介と悠斗宜しくな」
翔「ああ……」
健「これからは三人で仲良くしろよな……」
翔「……ああ、わかったよ」

翔は立ち止まる。

健「翔……?」
翔「……その、この間はごめん……」
健「えっ……?」
翔「お前が悪いわけじゃないのに、お前の弟が大変だって事も知っていたのに……」
翔「オレ、実を言うとお前と別れたくなくて……なんていうか、ガキみたいにむきになっちまった」
翔「だからごめん……」

翔はそう言って不器用に自分の髪の毛をいじった。

健「しょう……」
健「翔がデレた~!」
翔「デレてないし! 何言ってんだよ、バカじゃねーの!」
健「あはは……」
翔「ったく……」

真っ赤な顔をする翔がすごく可愛い。

健「翔、ありがとう……そう思ってくれて、翔がそう言ってくれてオレ嬉しいよ……」
健「離ればなれになっちゃうのは寂しいけどさ……でも離れても翔はオレの弟だからなっ! 家族だからなっ!」

翔「ああ、わかってるっての……」

オレも翔も顔が真っ赤だ。
改めてこういう事を言うと照れちゃうよ。

健「残り10日間、思い出作ろうなっ」
翔「しょ、しょうがないな」
健「……家に帰ろうぜ……」
翔「ああ……」


****

それからオレと翔は残りの日々、今まで以上に一緒に過ごした。
信介や悠斗と遊ぶ時も、明君や家族と一緒に過ごす時もいつも隣には翔がいた。



プールに行ったし、カラオケにも行った。
ゲーセンでも遊んだし、バスケとかもした。

最後の数日は今までと変わらない、いつものオレ達、いつもの日々だったけど、いつも以上に大切に時間を惜しむように過ごしたと思う。
凄く楽しかった。
凄く幸せだった。


そして最後の日。

信介「とうとう明日行っちゃうんだな」
健「うん……」
悠斗「最後見送りいくからね」
健「ありがとう……」

信介「じゃーな」
健「うん、じゃーね」
悠斗「ばいばい、また明日」
健「うん、また明日」

オレは二人に手を振って別れる。
「じゃーね」という言葉。
「また明日」という言葉。

オレ達が遊び終わった帰り際、必ず言う言葉。
いつものように言っていた、当たり前のように言っていたこの言葉。

こういうやり取りをするのも最後かと思うと寂しさがこみ上げた。

翔「……お前寂しいのか?」
健「へへ……まーね」
翔「……」

健「ふぅ~ お腹減った~ 翔、帰ろう」
翔「……ああ」

それからなにもしゃべらずに翔と一緒に家に帰った。

健「ただいま~」

玄関を開けると凄くいい匂いがする。

健「あっ、凄くいい匂い……」

今日でここで夕ご飯食べるの最後だ。
少し胸が痛くなる。

義母「おかえり、健君、翔」
健「うん、ただいま」
明「おかえり」
健「うん、ただいま」
父「さあ、ご飯できてるよ、二人共手を洗ったら席につきなさい」

オレ達を明君と父さん義母さんがご馳走で迎えてくれた。
肉じゃがとかローストビーフとか……オレの好物ばかりだ。
あと大きなケーキもある。
イチゴが乗っかった、ショートケーキだ。
焼きそばケーキじゃない。

健「なに、このごちそう!」
義母「明日健君出発するから、少し奮発したのよ」
健「……別に気を使わなくても良かったのに……本当有難う……」

最後の家族での団らんは凄く温かく、ご飯も凄く美味しかった。
これが最後だと思うと泣きそうだった。

だからその後お風呂の中でちょっとだけ泣いちゃった。


****

最後の夜。
部屋に戻ったオレは翔のベットの中に入る。

健「今日、翔と一緒に寝てもいい?」
翔「しょうがないな……いいよ……」
健「へへっ! やった~」
健「最近、翔素直じゃん、デレ期突入~?」
翔「うるさいっ」

オレはぎゅっと翔を抱きしめる。

健「翔、大好き!」
翔「バーカ」

そんな生意気な事を言うけど抱きしめたオレの腕をほどこうとはしない。

健「翔、信介や悠斗と仲良くな」
翔「わかってるっての……ってかお前こそ向こうでしっかりやれよな」
健「うん、なにせオレは向こうでも兄だからなっ!」
翔「いばっていうな、バーカ」
健「へへへ……翔……っ」

翔の唇にキスをする。

健「ふっ…んんっ…んんっ…んふっ……」
翔「んっ……んんっ…」

気持ちのいいキスだった。
好きな人同士がするキスは凄く気持ちいい。

そして、すごく欲情する。
お互いの頬同士でさすりあったり、首筋をなめたりしてやる。
翔は何の戸惑いもなく自然とオレのその行為を受け入れてくれる。

健「しょ……おっ…んんっ」
翔「たけ……る…っ…ふぁ……っ」

翔の口の中を吸ったり舐めたりする。
凄く気持ちいい。
翔が凄く可愛い。

健「んっ…はぁっ……」
翔「はっ…はぁっ……」

翔が凄く愛おしい。
いつものクールな顔じゃなくてとろとろな顔をする翔。

すごくえろい。

翔「んふぅ、む、ぅ、んん……」
健「ふっ…んふっ……」

翔も欲情してくれている。
その証拠にとろとろな顔をしているし、オレの下半身に翔の大きくした性器が当たっている。

勿論、オレの勃起した性器も翔の下半身部分に当たっている。
それはお互いが欲情している事を間接的にアピールしている見たいで凄く興奮する。

翔「ぷはっ…はぁはぁ……お前、がっつきすぎっ」
健「はぁ…はぁ……へへ、思春期だし~」
翔「このエロガキっ」

そう言って今度は翔からオレの唇に食らいついてきた。

健「んっ……ふあっ…ふあぁっ……んっ」

乱暴に口の中を吸いこまれたり、舌で絡められる。

健「んんっ……ふあっ……」

服を脱がしあいながら、キスをして抱きしめあいながら一枚一枚脱いでいく。

そして何回もディープキスしながら抱きしめあった後、翔の最後の一枚を脱がす。

翔「はぁ…はぁ…」
健「しょうっ……」

翔の全裸はすごく色っぽい。

翔の綺麗な身体、オレを見つめる潤んだ瞳。
そして、童顔に見あわない大きな性器の周辺には陰毛が生え揃っている。
大人と子供でせめぎあっている翔の身体は相変わらずオレをひどく欲情させる。
全てが艶めかしい。

健「へへ……翔すごくえろい……」
翔「お前に言われたくない……このエロガキ」
健「へへへ、お前だってエロガキだろっ……」

オレは翔の性器を握る。

翔「あっ……」
健「翔のデカチン、気持ちよくしてやるよっ」
翔「んっ…ああっ」

オレが扱く度に翔は色っぽく喘ぐ。

健「やっぱ翔の方がえろいよっ」
翔「うるさっ…あっ…ああっ……」
健「へへ、可愛い、翔だいすき……」
翔「おまっ……それはげしっ」

翔の表情が色っぽく歪む。
普段クールな奴がこんな可愛く、こんな艶めかしい表情するなんて本当エロい!

翔「ああっ…あぁ……」
健「翔、可愛い」
翔「んなこと…あっ……いうなっ!」
健「へへ……ここだろっ」

強弱つけながら、指でときどき亀頭も刺激してやる。

翔「ああっ…ふあっ…ああっ……」

翔「ふああっ……で、でるっ!」

ドピュッ! ピュルッ!

翔はすぐに果てる。

健「へへっ、いった! 翔はやっ!」


翔「はぁ、はぁ、てめっ、このっ」
健「ふあっ!」

翔は仕返しと言わんばかりにオレを押し倒して今度はオレの性器を扱く。

健「あっ…ああっ…」
健「翔、それはげしっ!」

大好きな奴にやられる愛撫は超気持ちいい。

健「ああんっ……ああっ…」
翔「お前、えろすぎっ……」
健「ふああっ…ああっ……だってぇっ……」

気持ちよすぎて女子みたいな声がでちゃう。

翔「本当お前っ、やらしいっ!」
健「んんっ…ああっ……」

翔のチンコがぴくぴくって動いてる、我慢汁も出てるし……。
感じてるオレを見て翔は興奮してるんだ。

健「はぁ…はぁ…んあっ……」

健「ああっ…やばっ……いっちゃうっ!」
翔「いっちまえよっ!」

翔はそう言って更にエロく手を動かす。

健「ふああっ…だめっ…ああっ」

ぴゅるっ! ぴゅるっ!

オレも翔の事が言えないくらい早くいったかも……。
翔はさっき達したばかりなのに性器がからはぴくぴくと動いて我慢汁を垂らしながら息を荒くしながら、真っ赤な顔でオレを見ている。

健「へへへ……オレ見て興奮した……?」
翔「うるさいっ! お前が可愛すぎなんだよっ!」

翔はそう言って再びオレを抱きしめる。
そしてまたオレに乱暴にキスをする。

健「ふあっ…んふっ…くあっ…しょうっ……」
翔「んんっ…たけるっ…んんっ‥」

そのキスはさっきのような甘々なキスじゃなかった。
お互いが欲情している事を示す、肉欲的で直接的な獣のようなキスだった。

そして、脇とか舐めたり、首筋の匂いを嗅いだり、犬みたいにオレ達はじゃれあう。
そして、お互いのチンコを舐めあう。

翔「ふっ…んああっ」
健「あっ…んぐっ…んふっ……」

オレ達は快感に悶えながらそれぞれの勃起したエロいチンコを舐めまくる。

翔「んくっ…ん…はっ」
健「くっ…んはっ……」

ちゅるちゅるとかずぶずぶとか、お互いのチンコを激しくしゃぶりつく音が響く。

健「はっはっ…オレのお前のチンコでかくて、エロいっ…んくっ」
翔「はっ…んっ…お前こそ、ガキっぽい顔してる癖に、こんなチンコになって、えろいんだよっ!」
健「くふっ…ふあっ…しょうっ…しょうっ…きもちいいよっ……しょうはっ……?」
翔「ああっ…んはっ……はあっ……きもちいいにきまってんだろっ……!」

激しくお互いの気持ちいい所、恥ずかしい所、興奮する所を舐めあう。
頭が飛びそうなくらい興奮しちゃう。

健「んっ…くううっ」
翔「あっ…くっ…はっ…」

特別な相手としかしないこのエロい行為に興奮する。

健「でるっ…」
翔「オレもっ……」

ドピュッ! ピュルッ!

お互いの口の中に精子を吐きだす。

そして休む間もなく、翔はオレの身体を貪る。

翔「たけるっ…いれるぞっ…」
健「ふあああっ…ああっ……」

オレのアナルに性器を挿入する。
そしてピストン運動を開始した。

健「ああっ…ああっ…ああんっ…ああっ」

何度も翔に入れられてすでに開発されているオレのアナルは入れられてすぐに快感がこみ上げて来た。
気持ちいい……。

好きな人とするセックスは最高だ!
これが終われば、しばらく翔とこういう事をする事ができない。

そう思うとオレはこの瞬間を惜しむように翔を貪った。

翔「はぁはぁはぁ…ああっ…」
健「んっ…ああんっ……しょうっ……きもちいいよおおっ」
健「ああんっ…あああっ…ああんっ……」
翔「たけるっ…たけるっ…んんっ…ああっ……」

翔も気持ちよさそうに顔をゆがめる。
凄く色っぽい。
その表情にそそられたオレは、それに比例するように快感が大きくなる。

健「んんっ…はあああんっ…ああっ…あああっ…」
翔「はぁっはぁっ…ああっ……」

翔はオレのしがみついて、がっついて腰をふる。
オレも翔にしがみついてその動きに合わせる。

お互いのとろとろとしただらしないエロ顔を晒しあいながら、エロい喘ぎ声を出しあって、快感を貪る。
酷く動物的なセックスだ。


健「ふぁあっ…ああっ……ああんっ……きもちいいいよおおっ……」

快感の波が次から次へと襲ってくる。

翔「あぁ……たける…っ…ああっああっ……」

気持ちよくて苦しくて、幸福感が全身にめぐって最高……。
セックスもこいつとじゃなきゃこんなに気持ちよくなる事はないんだろうなとオレは感じた。

健「ああっ…しょうっ! あああっ……」

オレ達はその後何度も達した。



****

その後、再び一緒にお風呂に入ってハミガキをした後布団にもぐる。
気づいたらもう真夜中の1時になっていた。

オレ達は同じ布団の上で横になる。

健「はぁ……凄く最高だった」
翔「お前、はげしすぎなんだよっ……最後の最後まで……」
健「へへへ……そういう翔だってはげしかったじゃん、それに超色っぽくて」
翔「うっせー」

健「でも、もうしばらく翔とこういう事もできないんだよな……」
翔「そうだな……」
健「翔……」
翔「なんだよ……」
健「オレがいなくなると寂しい?」
翔「別に、お前がいなくなってせいせいする……」
健「なんだよ、またツンに戻りやがった」
翔「うっせ……」
健「まあ、それが翔らしくていいんだけどさ……なあ、翔」
翔「なんだよ……」
健「翔はオレの事好き?」
翔「なんだよいきなり」
健「だってあまり翔の口から聞いた事ないからさ……それに今日が最後だし……」
翔「……嫌いだ」
健「嫌いなのかよ~ ひでー!」
翔「ばーか」

健・翔「「……」」

健「なあ、夏休みとか冬休みとかには遊びにいくから」
翔「……遠いだろ、無理すんな」
健「ううん、オレ高校になったらバイトするから……」
翔「バイトあんのか?」
健「わかんない、でもする」
翔「あっそ……」
健「それでまた一緒にミズギ―行こうな……」
翔「ああ……」
健「オレと翔と明君と義母さんと父さんで……」
翔「ああ……わかった……」
健「……翔、大好きだよ……」

オレは疲れて意識を手放した。

翔「……」


****

出発の日。
翔は朝からいなかった。

義母「翔、どこ行っちゃったのかしら~ 健君今日出発するのに~」
明「ごめんね、健君」
健「……別にいいよ……」

翔の顔見たら泣いちゃいそうだし、正直助かったと思っている。

翔の事大好きだから……
向こうに着いたら連絡とって見るか。

出発時間になり、父さん、義母さん、明君とオレの四人で最寄りの駅まで父さんの車で向かう。

康君が住んでいる所には新幹線に乗って、バスに乗って、そして船に乗ってやっと着く。
かなり長旅になりそうだ。

健「……」

駅に到着すると、信介と悠斗が待っていてくれた。

信介「健」
健「信介、悠斗……来てくれてありがとな」
信介「当たぼーよ!」
悠斗「……あれ、翔は来てないの?」
健「うん……」
信介「まあ、寂しいんだろうな……あいつツンデレだから」
悠斗「はは、いえてる」
健「……」
信介「ちょこちょこ連絡しろよな」
健「うん」
悠斗「離れてもずっと友達だからねっ」
健「うん……」

そしてオレ達は三人で抱きしめあう。

悠斗「ぐすっ……たける……」
信介「なくなよっ、ゆうと……うぅ……」
悠斗「しんすけだって泣いてんじゃん…うぅ……」
健「悠斗、信介……ありがとな……」

こいつらとは小さい頃からの付き合いだった。
小さい頃のオレは少し人見知りでいつも一人でいた。

なかなか友達もできないで不安でいた時、こいつらがオレに話しかけてくれた。
それからずっと何をするにも一緒だった。

こいつらには色んな事を教わった。
いろんな世界をオレに見せてくれた。
こいつらがいたから楽しかった。
こいつらがいたから毎日が温かかった。

健「……オレがいなくなっても翔の事宜しくな」
悠斗「うん、任せて……」
健「仲良くしてやってくれよな……」
信介「当たり前だろ……」


幼い時からずっと一緒にいた仲のいい親友と離れるのは凄く寂しい。
けど泣かないように頑張った。


父「元気でな……健……」
義母「元気でね……これお弁当よ」

健「ありがとう……」
明「じゃあね、いつでも遊びにおいで」
健「うん……」
明「お弁当の中に入っているのシチューなんだけど、これは翔が朝早く起きて母さんと作ってたんだよ」
健「えっ……そうなんだ……」

翔がオレの為に……。

父「着いたら連絡くれよな」
健「うん……有難う……じゃーね」

軽く手を振って笑顔で別れた。
よーし、泣かなかった。

新幹線に乗ってお弁当を食べる。
明君が言った通り、お弁当の中にはシチューが入っていた。

健「頂きます……」

スプーンですくってシチューを飲む。

健「うまっ……」

翔が朝早く起きて作ってくれたみたいだ。
凄く美味しい。

オレの家族のシチューだ。

そういえば、翔と一緒にシチュー作った事あるよな……。
明君達が熱出しちゃって……。

―――翔も健君も有難う!
―――へへへ…オレの愛情がこもってるからね~!
―――なに言ってんだよ…料理なんて同じ条件同じ環境で作れば誰が作っても味は同じなんだよ!
―――む~、なんだよ~! またそんな事言って~!

そんなやり取りがあったな……。

最高の家族だったよな。

最高の家族、最高の友達。
オレはすごく恵まれていたんだな……。

少し泣きそうになるけど、ここで泣いちゃだめだ。
人目もあるしな。
泣いたら恥ずかしい。


****


バスに乗って港に向かって30分。
ようやく港に着いた。

ここまで来るのに約5時間……。
そこから船に1時間ほど乗って弟と母さんの住む島に向かう。

その島に母さんが迎えに来てくれるっていう手筈だ。

健「ここか……」

予め送られてきたチップをカバンから取り出す。

健「この船か……」

この船を乗れば……
本島から離れる。

健「……」

オレは船に進む。

???「たけるっ!」

健「!?」

聞き覚えのある声にオレは振り返る。

健「しょ、しょう……」
翔「はぁ…はぁ…」

そこには翔が息を荒げながら走って来る姿が視界に入った。

健「うそ……」
健「な、なんで……ここに……?」
翔「なんででもいいだろ……」

なんでこんな所に来るんだよ。
翔が来なくて正直安心していたのに……。

いろんな思い出がオレの胸に蘇って来る。
翔と過ごした大切な思い出が……。

翔とシチューを作った事。
翔と喧嘩した事。
ミズギ―に行って翔と明君とはしゃいだ事。

色々な場面が走馬灯のように浮かんでくる。

健「ぐすっ……」

我慢していた感情が溢れて来る。
泣かないって決めていたのに……。

健「うええっ……ぐすっ…ううっ……」
翔「ったく泣くなよ……ばーか」

翔はオレを抱きしめる。

健「だって……ぐすっ……うう、翔~っ」
翔「オレの兄貴なんだろ……そんな泣き虫でどうすんだよ……」

健「うう…ぐすっ……」
健「翔、シチューありがとな……」
翔「ああ……」
健「翔、前行ったよな……ぐすっ……料理は同じ条件同じ環境で作ればみんな同じ味になるって……」
健「でも違うと思うよ……翔の作ってくれたシチューは、翔の気持ちがこもっていた……すごく美味しかった……ぐすっ……」
翔「ばーか……ぐすっ」

翔も泣いていた。

翔「オレ……ぐすっ……オレも、お前の事好きだ!」
健「翔っ…うわあああんっ!」
翔「うあああああんっ」

オレと翔は泣きじゃくった。


楽しかったな。

父さんに義母さんに、優しい明君に……
それに生意気な翔と一緒の家族になれて……

短い間だったけど……最高の家族だった。

だから、これから一緒に暮らす康君とオレと母さんの三人ももそんな家族になれたらいいなって思った。


【完】
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[ 2017年07月19日 19:09 ] カテゴリ:自作ショタ小説 | TB(0) | CM(0)
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